「ariich(i アリイチ)」とは、有明海沿岸を一周するサイクリングコースの愛称で、九州の4つの県にまたがり、自然の雄大な景観を楽しめるコースです。このコースでは、有明海の大きな干満差によって生まれる独特の干潟の表情が刻一刻と変わり、サイクリストにその美しさを堪能させます。また、サイクリングをしながら、歴史的な文化財や豊かな自然に触れることができるのも特徴です。
たとえば、国指定の重要文化財である筑後川昇開橋をはじめ、佐賀県の広大な干拓地に広がる田園風景、さらには世界ジオパークに認定された壮大な雲仙の山並みを一望できます。途中には、SNSでも話題となっているフルーツバス停といった観光スポットにも立ち寄ることができ、風景と共にユニークな観光体験を楽しめるのが、このコースの魅力です。
有明海は湿地帯であり、特に荒尾、佐賀、鹿島の三地区は、国際的な環境保護条約であるラムサール条約によって、重要な湿地として認定されています。これらの湿地は、有明海の豊かな生物多様性を象徴する大切な場所です。
ラムサール条約登録湿地の保護と育成を目的に、有明海の海岸で清掃活動を実施します。この取り組みを通じて、地域全体の環境保全意識を高め、さらに保全活動の推進を図ります。地域の皆様、観光客、そして環境保護に関心のある方々に広く参加を呼びかけています。
ラムサール条約は、湿地の保全とその持続可能な利用を目的とした国際条約で、1971年にイランのラムサールで採択されました。この条約は、水鳥の生息地を中心に、湿地の生態系を守るための国際的な協力を促進し、湿地が持つ生物多様性の維持や気候変動への対策に貢献しています。